『シンゴの旅ゆけば~!(123)フランス・1998年夏①』

1998年の夏といったら、フランスでサッカーのワールドカップが行われていた年なのだけど、ちょうどヨーロッパを旅していたのよね。

この旅の与太話は、何年何月何日とはっきりした日付が分からない…起こったことは覚えていても、日付は忘れてしまっていることが多いのだけど、今回ばかりはワールドカップの情報を見ると俺がどこで何をしていたのかだいたい分かるのよ。

6月26日に、日本対ジャマイカの試合がボルドーで行われていて、俺はその試合を見たんだよね。だから、その辺りはボルドーにいたことになる。7月8日に、ブラジル対オランダの準決勝がマルセイユで行われていたそうなのだけど、マルセイユ駅でオランダのサポーターが大勢いるところに、ブラジルのサポーターが到着したのも見ていた。ハイネケンの缶ビールを飲み干して、グシャって握り潰すパフォーマンスをブラジル・サポーターがやっていて、なかなか洒落ているなぁって思ったのだ。

7月13日の、フランス対ブラジルの決勝戦はパリの市庁舎広場で見ていた。だからパリにいたことになる。翌日のパリ祭のポスターに、小室哲哉出演のライブの告知があったのも覚えているのよね。

とはいえ、別にワールドカップを追いかけていたわけではなくて、たまたまそうなっただけなのだけど(そもそも、いまだにオフサイドの基準さえ分からないからね、俺は…。)なかなかに面白い経験をしたと思っているのよ。

話はボルドーの駅から始まる。確か…どこか忘れたけれど、その近辺の町をフラフラしていて、日本とジャマイカのサッカーの試合があると聞いて、とりあえずボルドーに行ってみるかって思ったのよ。
まぁ、ほとんど予定のない旅だからね、いつものことだ。