渡された本は坂本政道って人が書いた『ベールを脱いだ日本古代史』っていう、おもいっきりスピリチュアル系の本だったのよね。
まぁ、謎の男から渡してくれと頼まれた本が『ドラゴンボール』だったりしても困るのだけど。
読んでみたのだけど、どうもヘミシンクっていう特殊な機械を使った瞑想をしているうちに、あっちの世界に行っちゃったって内容だったのよ。
まぁ、そういうこともあるだろうとは思うけれど、だからと言ってヘミシンクを使ってみるとか、そういうことは全くなかったのね。
ところが、そこからなぜか諏訪大社あたりに縁ができたというか、何も考えないで選んだ本に諏訪のことが書いてあるとか、よく行く温泉が諏訪大社のそばだったとか、いろいろあったのよ。
諏訪に何度も行っているうちに、諏訪大社よりも、もっと昔から信仰されていて、今でも信仰されているミシャグジっていう神さまがいるってのを知ったのだけど、どうも石で作ったお◯ん◯んの形をしているらしいのね。神さまっていうか、精霊みたいなものらしいのだけど。
好奇心は人一倍あるから、ちょっと気になってミシャグジ神さまのことを調べていたら、中沢新一が書いた『精霊の王』と山本ひろ子の『異神』って本に行き着いたのよ。
ミシャグジ神さまってのは、宿神であり、能の『翁』であり、摩多羅神でありと、もう何でもありってことらしいのだけど、ここに出てきた神さまの名前って、俺はまったく知らない名前ばっかりで、さらに好奇心の赴くまま調べまくったのね。
そもそも、この時点ではまさか整体の仕事と結びつくと考えてもみなかったのだけど、前に書いたように、これはいい仕事ができているなぁと感じる時は、自分で整体しているという感じじゃないのよ。
いや、そりゃ自分でしているのは間違いないのだけど、例えば肩こりを良くしているのだけど、なぜかいつの間にか大腿四頭筋という足の筋肉に指がいっているとかね。
あれ、俺はどうしてここをほぐしているのだと感じたりするのね。
後から調べると、なるほどそういうことかと理屈で分かるのだけど、それ以前に知らないのに知っているかのように手が動くと言いますか…。
後からわかるのだけど、これは一体何なんだって疑問と、神さま話は「つながっている」のよね。