うちのサロンで整体を担当しているシンゴから教えてもらったのですけど、レッド・ホット・チリ・ペッパーズを前座にしたのは、矢沢永吉さんくらいのものだそうです。ちなみに、日本では「レッチリ」と呼ばれているそうなのですけど、矢沢さんだけは「ホッチリ」と呼んでいるとか。
私はそもそもロック音楽をほとんど聞かないので、矢沢永吉さんの名前は知っていましたけど、彼の音楽というのは知らなかったのですね。でも、そう言われると聞いてみたいじゃないですか?
聞いてみた感想は…日本にもこんなアーティストがいるのか、凄いでしたね。
まぁ、私の話はともかく、矢沢さんは数々の名言を持っているそうですけど、その中でう~ん面白いと精神科医目線で考えさせられたものがあるのです。
お笑い芸人の千原ジュニアさんが紹介していた話なのですけどね。
ある芸人が矢沢永吉さんに訊きました。
「お笑いとか見たりするんですか?」
「お笑い 好きだよ。コントとか面白いよね。」
「よかったら今度一緒にコントやってください。」
「いいねぇ、やろうよ。それはきっと面白いだろうね。」
「でもね…俺はいいけどYAZAWAはどうかな?」
他の名言を読むと、矢沢さんがYAZAWAをどう考えているのか分かるように思います。
「何歳まで生きられるのか知らないけど、オレは役を与えられたんだ。YAZAWAという役を。」
ああ、なるほど。
矢沢永吉さんというキャラクターがいる。そのキャラクターはお笑いも好きだし、コントを演じてみたい気持ちもある。
だけど、矢沢永吉さんが演じているYAZAWAという役、つまりキャラクターは、コントを演じるようなキャラクターではない。そういうことになると思います。
アメリカ人の友人のショッピングにつきあう機会があったのですけど、彼女にこのワンピースはどうと薦めると、彼女はこう言ったのですね。
うん、いいね。すごくそのドレスは素敵。でもね、残念だけど私のスタイルではないなぁ。
「Not my style」
何かを断る時によく使われるフレーズなのですけど、これはまぁ相手を慮っている言葉なのです。物そのものはいいけれど、私のスタイルではない。そう言っているわけですから。
矢沢さんの話も同じですね。それはYAZAWAのスタイルではない。そう言っている訳ですから。
何があってもYAZAWAを演じる。YAZAWAらしさを貫く。
西部劇に出てきそうなキャラクターですけど、そういう男性としてのオールド・ファッションなありようというのが、きっと矢沢さんの魅力なのだと思うのです。