『シンゴの整体 突発性難聴の話④』

その後の顛末ってのが面白いので追記しておくことにします。

ジルから検査結果をLINEでもらったのは、サロンが休みの水曜日だったのね。鍼の先生に整体してきて、今日検査結果が出るそうだよって話をしていたのだけど、それが終わって自宅でぼーっとしている時にほぼ完全に聴力が戻っているという結果をもらったのよね。

ああ、よかったなぁって思った。毎日やってきたことが報われたと思ったし、整体って実はどこをどう施術するかっていう見立てが大事だから、俺の見立てが当たっていたことも嬉しかった。

さて、ビールでも飲むかって思って立ちあがろうとしたら、右腰が痛い。何だか身体に力が入らなくて、重症の猫背になってしまう。ニャーニャー言いそうなくらい背中が曲がっているのが自分でも分かるのよね。右の股関節も痛いし、頭も痛い。どうも息も苦しい。

ありゃりゃって思ったけど、その後予定があったから、とにかく体操して何とかしたのよ。まぁ、整体師ですからね。

翌日鍼をうってもらいに行ったのだけど、ああ、こりゃまぁ心臓が疲労しまくっているし、左の腕がガチガチになっている。頭痛もあるだろうし、背中は伸びないし、右の腰が痛いだろうって先生に言われた。

その通りですって答えたら…ジルのことで限界まで頑張ったからだなと言われた。

しかし、昨日整体してもらっている時に報告受けなくてよかったなぁ。ほっとした瞬間に症状がどっと出た訳だから、もし整体中にそうなったら…休みなのに俺が鍼をうつことになっただろうからな。

ああ、なるほど。そういうことね。

人間の身体って、そして気持ちというか、意識ってやつは本当に面白いと思いません?