『自分を知るということ⑥』

心理テストの類は世の中に溢れていますけど、ロールシャッハテストのように臨床で使われるものもあれば、それはちょっとどうなのと思ってしまうようなテストもあります。

アメリカで、これが決定版ということもないでしょうけど、最近よく使われている心理テストが『ビッグ5テスト』なのですけど、最初にこのテストを受けた時に、ああそういうことかと自分が分った気がしたのですね。

ビッグ5テストは以下の5つを判定するものです。興味がある方は、情報がネット上にたくさんありますから、試されるといいと思います。

①「外向型」か「内向型」か?②「情緒安定性」③「開放性」④「誠実性」⑤「調和性」

私が納得したのは①なのですけど、日本でビッグ5テストが知られるきっかけになったブライアン・R・リトル教授の著書を読んで、更に納得したのです。

私は極端な「内向型」なのですけど、これは内気とかそういうことではなくて、脳の前頭前野が活性化しやすいので、すぐに情報過多になってしまう。疲れてしまうタイプのことを言います。

つまり、敏感さの度合いが高いということなのですけど、ブライアン教授も「内向型」なのですね。

軍の士官学校に週に1度講義をしに行っている時に、講義の前に話しかけられたり、たくさんの人に挨拶したりすると、講義が始まる時には脳がぐったりと疲れてしまう。試行錯誤した結果ブライアン教授はトイレに隠れていたそうなのです。ところが、アメリカ映画で見たことがある方も多いと思うのですけど、アメリカのトイレってドアの下の方に壁がないことが多いのですね。隠れているのに、教授そんなところにいたのですかと、彼のズボンや靴を見て話しかけてくる人がいる。もう仕方ないから、便器の上にあぐらをかくように座って足を隠していたそうです。

ああ、分かるなぁ。それを読んで「内向型」がやけにリアルに感じられるようになったのですね。トイレに隠れたりはしませんけど、カフェや図書館に逃げ込むことがよくありますから。

でも、鈍感な精神科医に診察を受けたいとは思われないでしょうから、この敏感さというのは職業には合っている。そう思っています。