『私はなぜ映画を見るのか?②』

結局のところ、誰だって自分の人生を生きる他ないわけで、この週末は古代ギリシャ人になってみよう…なんてこともいつかは実現しそうな気がしますけど、とりあえず今のところはできない訳です。

精神科医としてトレーニングを受け、臨床の経験も積んできたとは思うのですけど、所詮は「私」という視点から得た経験でしかないわけで、自分と違う価値観や、文化的なバックグラウンドを持っているクライアントを前にすると、それはもう想像力を働かせるしかない。

それでまぁ、とにかく本を読みなさい、映画を見なさいと、大学時代の恩師からずっと言われてきたのですけど、役に立ったかと言うと…その経験がなかったら今の自分はいないのではないかと思うくらい役に立っています。

という訳で映画を見に行くのです。そうカッコよく言いたいところですけどね、シンプルに映画が好きだということが一番なのですよね。

それに、だいたい引きこもり気味の人生を送っている私としては、映画館にでも行かないと、仕事と自宅の往復になりかねないと思いますし。

なかなか映画の話が始まらなくて恐縮ですが、ランチを食べたクラフトハンバーガーが本当に美味しかったのです。驚いたことに、サーブされたのは食パンに挟まれたハンバーガー!お店のパンフレットには、ハンバーガーの起源は諸説あるけれど、コネチカット州ニューヘイブンのレストラン「ルイスランチ」がアメリカのハンバーガー発祥の地だそうで、1900年から始まったハンバーガーは食パンで挟むのがオリジナルだったそうです。

そういう、どうでもいいような話だけれど、知っていると人生にちょっと厚みが増すような情報。映画って、そういう情報が詰まっているのです。