コーネル大学の、デビット・ダニング、ジャスティ・クルーガーの共同研究によると「自信満々な人ほど、実は能力が低い」のだそうです。
これを「ダニング・クルーガー効果」と言うのですけど、「能力のない人ほど過剰な自信を持ち、実力のある人ほど自らの能力に疑いを抱いて悩む」というもの。
ネットのまとめサイトで、ダニング・クルーガー効果の解説を見かけたのですけど、バードランド・ラッセルの言葉が引用されていました。
「世界が抱えている問題は、愚か者が自信に満ち溢れていて、賢い者が疑念を抱いていることだ」
確かにそうかもしれない。私はそう感じたのですけど、なぜなら自信満々な方の行動や、言動に、自己愛性パーソナリティー障害の可能性を感じることが多いからですね。
メンタルの疾患ではなく、言ってみたら性格の歪みをパーソナリティー障害と呼ぶのですけど、通常は米国精神医学会が発行している精神障害の診断と統計マニュアル(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)第5版に基づいて判断が行われます。
自己愛性パーソナリティー障害の判断は、以下の項目から5つ以上が当てはまるかどうか。
◯自分の重要性や才能について、誇大な、根拠のない感覚を抱いている(誇大性)。
◯途方もない業績、影響力、権力、知能、美しさ、または素晴らしい恋という空想にとらわれている。
◯自分が特別かつ独特であり、最も優れた人々とのみ付き合うべきであると信じている。
◯無条件に賞賛されたいという欲求をもっている。
◯特権意識をもっている。
◯目標を達成するために他者を利用する。
◯共感性に欠けている。
◯他者を嫉妬しており、また他者が自分を嫉妬していると信じている。
◯傲慢かつ横柄である。
こういうタイプとは関わらないのが一番なのでしょうけど、会社の上司であるとか、どうしても関わらなければいけないケースも多いはず。
成人の6パーセントが、こういう性格の歪みを持っているという調査もありますから、どこかできっと出会ってしまう可能性は高いと思います。
じゃあ、どうしたいいか。
できないことや不可能なことを明確にし、ダメなことはダメという線引きをするのが一番ですね。つまり「ノー」と言うことが大切です。