シンゴの旅ゆけば~!(135)世界シャーマン会議!②』

前にも同じイベントに参加したことのある人から、夜露がすごいから長靴を持っていくといいとアドバイスをもらっていたのだけど、本当に朝方の草原はびしょびしょで、朝は長靴をしっかり履いて、朝食を用意してくれている(オーガニック料理で美味しいのよ)シャトーに通っていたのだけど、泊まっていたホテルからかなり歩くのよ。

メイン会場のシャトーの中や、周辺に宿泊施設もあるのだけど、俺ともう1人の日本人の兄ちゃんが割り当てられたのは、シャトーの敷地から出たところにあるホテルだった。

シャワーの水はけが異様に悪いことを除けば、まぁいいホテルだった。道路沿いにあって、アメリカだったらドライブ・インと呼ばれるような感じのホテルなのよね。

そこから電車の線路を越えて5分も歩くと、もうシャトーの敷地に入るから(シャトーまではそこからさらに20分くらい歩く)小さな城とはいえ、大したものよねと毎朝思っていた。

オーナーのおじさんであり、このイベントの主催者の方でもあるのだけど、その人はリチャード・ギアに似ていて、金持ちでイケメンってなんてこったと、それも毎朝思っていた。

シャーマン会議というくらいだけど、最終日にみんなでまとまって討議のようなものがあるだけで、それまでは横のつながりを作ることが目的なんだなと、少しずつ会の趣旨がわかってきた。

スピリチュアルの分野というのは、商売としてもかなり大きな規模があるみたいで、この会が終わったら、イタリアでタロットを教えてくるとか、ベルギーでワークショップをするとか、そういう予定を持って来ている人が多かったから。

この世には普通に考えたらあり得ないのだろうけど、それでも現実にそれはある。

人の役にも立っている。

そういう類のものをバックパッカー旅の途中でたくさん見てきたし、そのことを疑ってはいないのだけど、これだけ同じ業種の方が(同業他社みたいなものよね)が集まっているのを見たのは初めてだったのよ。

まぁ、そりゃそうよね。

どこそこのシャーマンがこういう施術をしてくれる。

代金は◯◯ユーロ。

予約受付中なんて掲示もされていて、面白そうだなと思うものもたくさんあったのだけど、とりあえず様子見って感じでふらふらして回っていたら、いきなり日本語で声をかけられた。